プラモデルを製作していて、モールドが埋まってしまったらどうしますか?ヤスリがけしたり、塗料を塗りすぎてせっかくのモールドが埋まってしまう事ってありますよね。
モールドが埋まると、パーツのメリハリがなくなってしまいます。そのモールドをハッキリさせるアイテムとしてけがき針とラインチゼルがあります。その二つを比較して行きたいと思います。
モールドの重要性
モールドは、パネルラインやパーツをハッキリさせてくれます。さらに凸凹がはっきりする事で、立体感が強調されます。
AFVなどは、細かいパーツがはっきりしているとよりリアルに見えます。ガンプラでは、パネルラインをハッキリさせたり増やす事でより機械的に見せるようです。
モールドがないと
AFVを製作していて、たまに接着を付けすぎてパーツ同士が溶けて付いてしまったり、サーフェイサーを吹き過ぎてモールドが浅くなったり埋まってしまう時があります。
モールドが埋まってしまうと、せっかく再現された細かいパーツ、特に装備品のフックなどフックとわからなくなります。またパネルラインが埋まってしまうと、オモチャっぽく見えてしまいます。
モールドを復活させる筋彫り
モールドを復活させたり、モールドをハッキリとさせるためにより深く彫る事を筋彫りといいます。
その筋彫りアイテムとして、現在私は『クレオスのラインチゼル』と『ハセガワのけがき針』の二つを使用しています。それぞれの特徴を紹介して行きたいと思います。
ラインチゼル
ラインチゼルの特徴は、カギ爪の形をしていて筋彫りした断面が四角になる事です。深く彫っても同じ幅のまま彫る事ができます。幅の種類も0.1~1.2mmまで数種類出ています。AFV制作では、現在一般的な0.3mmだけ持っていますが特に困ることはありません。
ラインチゼルは、平らな面に真っ直ぐな筋を彫る事には特化してると思いますが、湾曲している部分や曲がった線を彫る事は難しいと思います。
けがき針
けがき針の特徴は、筋彫りした断面が三角になりV字型に彫って行きます。その為、深く彫れば彫るほど横幅が広くなります。また針でモールドのプラスチックを押し出して彫る為、モールドの両端が盛り上がってしまい処理するという二度手間になることもあります。
けがき針は、湾曲した部分や曲がった線も引きやすくオールマイティーに筋を彫る事ができます。
筋彫りの仕方
筋彫りをするには、今あるモールドを深くするにはそのまま彫ればいいのですが、全く無い場所に掘ったり一部分が消えている場合は注意が必要です。
その場合は、最初にガイドラインを引いた方がいいでしょう。平らな場所なら定規でもいいのですが、湾曲している部分にはガイドテープを使います。ガイドテープに添って、カッターやけがき針でガイドラインを引きます。ガイドラインも垂直にしないと、実際に彫って行くときにラインがずれてしまいます。
その後、そのままけがき針やラインチゼルで深く彫っていきます。彫る時の注意点として、力を入れるのはやめましょう。優しく何度も削るイメージで行いましょう。
失敗したら
ラインが曲がったりと失敗は付き物ですが、失敗した時の対処法を紹介します。
ラッカーパテで埋める方法と、接着剤を使う方法もあります。サラサラタイプではなく、粘度のある接着剤か瞬間接着剤を失敗した部分に流し込み、硬化後ヤスリがけして平らにして彫り直します。
その他の筋彫りアイテム
その他の筋彫りアイテムとして、タガネ・筋彫りヤスリ・エッチングノコ等があります。
タガネも筋彫りにはとても良いアイテムらしいのですが、使用した事がありません。今度購入してみようと思います。
筋彫りヤスリは、細く平たいヤスリでこれも使い勝手が良く簡単に彫るというか、削って溝を作る事ができます。
エッチングノコはノコギリなので、断面が荒々しくなります。
まとめ
AFVの製作する時は、真っ直ぐな筋を深くきれいに彫ることは少ないかもしれません。いかにモールドや細かいパーツ一つ一つをハッキリと立体感を出す為に行うと思います。
しかしガンプラではかなり重要な事なようで、今あるモールドを彫り直すのは定番のようです。
私もよく失敗するのが、ちょっとサフを吹き過ぎてモールドが浅くなったり埋めてしまう事があります。こんな時にちょっと筋彫りするだけで全然印象が変わります。是非試してみてください。