クレオスフィルタリキッド・試した結果を報告

フィルタリングと言われる塗装技法がありますが、これは上級者の方や油絵を本格的に行っている方の技法かもしれません。私もまだ勉強の途中でどうすればいいのか?その効果は?と疑問だらけです。その疑問の中から、少しずつ分かりかけきたことを紹介していきたいと思います。

フィルタリングとは、基本色に薄く他の色を乗せ基本色の色調を変化させてくれます。基本色に薄く膜を掛け透かさせるようにしていきます。そのフィルタリング専用のMr.ウェザリングカラーフィルタリキッドがクレオスから4色発売されているので、これを使用してフィルタリングを行っていこうと思います。

フィルタ・リキッドの種類

クレオスのMr.ウェザリングカラーフィルタリキッドは現在4種類のラインナップがあります。

WC09 シェードブルー
WC10 スポットイエロー
WC11 レイヤーバイオレット
WC12 フェイスグリーン

かなり際どい色で、多くの方が『えっこれで大丈夫?』と思うかもしれません。しかし、実際に使用してみると納得行くカラーがラインナップされていると思います。

Mr.ウェザリングカラーフィルタリキッドは、色もそうですが濃度も薄く最適な状態になっていてそのまま使用することができます。薄める場合は、ウェザリングカラーと同じ専用の薄め液を使用します。

塗った後に境目をボカし自然な感じにしたり、薄めて使用することで深みの調整もできます。

上記の画像は、クレオスのカラーモジュレーション・グリーンVerを使用しての、カラーモジュレーション塗装が終わった状態です。これにMr.ウェザリングカラーフィルタリキッドを使用して見たいと思います。

フェイスグリーン

フェイスグリーンは、緑色の基本色に対して色調を落ち着かせてくれます。カラーモジュレーションを施し明度に差がつき過ぎた場合にフェイスグリーを塗ると、統一感が出て落ち着いた状態になります。

<フェイスグリーンに関して>
緑系の色でカラーモジュレーションを施したときに、明暗がキツく付き過ぎたような時は、本色を薄く塗布することでクドみが抑えられて色を落ち着かせる効果があります。本色はその他にも、グレーの陰(シェード)部に塗ると色味に変化がついて単調さを和らげることができます。またジオラマの道やコンクリート壁に塗ると、付着したコケを再現することも。部分的にフィルタリングイエローを重ね塗ればコケの青味が際立って雰囲気が増しま(クレオス公式サイト〜)

シェードブルー

シェードブルーは自然な影の部分を表すことができます。

陰色は黒かグレーを入れればいいと思っていませんか?その色だと、陰が目立ちバランスが悪く不自然な表現になります。そこで、自然な陰を表現できる色を入れるのです。

基本色に対し陰色は何色を選べばいいのかは、色彩理論の話になるのでここでは割愛させて頂きます。

グリーンの基本色には、濃い緑、青、紫色で陰色を表現することができます。

<シェードブルーに関して>
陰影といえば黒というイメージがありますが、絵画を描くときは、黒より青色をよく使います。この解釈で調色されたのが本色で、窪みや入り隅に流すと、濁りのない自然な陰影を再現することができます。本色にマルチブラックを少量混ぜれば、黒より深いシェード色になり、最暗部に流せばモールドを引き締め色調のメリハリを付けにも効果的。また本色はグレーやグリーン系の車体色との相性もよく、薄く被せるだけで色の変化を簡単に演出できます。(クレオス公式サイト〜)

レイヤーバイオレット

レイヤーバイオレットは、一番『?』と思う色かもしれません。しかし使用してみると、深みが出て影の部分を表したりパーツの境目や凹に塗ることでパーツを強調することができます。

<レイヤーバイオレットに関して>
初めて見ると、ビビッドでキツい印象を受ける本色ですが、下地色を選ばずにシェードや色調変化を付けることができる汎用性の高い塗料です。緑色に対して補色となる本色をシェード部分に薄く塗ればコントラストが強まり陰影が際立ちます。本色はグリーンやグレーといった濃い色との相性は良く、塗布することで単調さの防止に効果的です。またサンドやベージュ系にもよく馴染み、4色の中で最も塗り重ねた時の効果を感じることができるでしょう(クレオス公式サイト〜)

スポットイエロー

スポットイエローを塗ることで、塗ったパーツ部分を目立たせてくれます。特に黄色系(黄色が混じった緑やベージュ等)の色に重ねることで、彩度が上がり際立てつ効果があります。

<スポットイエローに関して>
鮮やかな色味の本色は、緑系の基本色の上から薄く塗り重ねると、色調を変えることができます。特に凸部に塗り重ねて黄緑色に変化させれば、凸部のパーツが際立ちディテールの情報量が増えて密度が高まります。またベージュ系の彩度を上げる(鮮やかな色味の変える)効果もあるので、ダークイエローや現用車両のサンドベージュに塗ると仕上りを明るい印象に持っていけます。(クレオス公式サイト〜)

まとめ

プロモデラーの吉岡氏の作例を真似、SU-122でフィルタリングを施した後ウェザリングをして見ました。激しいウェザリングは施していないのですが、特にスポットイエローを塗った部分はウェザリング後も際立っているのが分かると思います。

またシェードブルーを塗った部分も影色が残り、影の部分に黒を吹きその影にグラデーションををかけ透かすように基本塗装をするグラーデーション塗装と同じ効果があるとも思います。

今回Mr.ウェザリングカラーフィルタリキッドを使用した車両はソ連戦車のグリーン色です。現在このグリーン車の参考例が多く他の色での様子がいまいち分かりませんが、これから色々試して見たいと思います。

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