連結式履帯をキレイに塗装するための・ロコ組みとC組みを解説

プラモデルの戦車等に取り付ける履帯は、主にベルト式履帯と連結式履帯に分けられます。ベルト式履帯は、一本のベルト式になっていて取り付けが簡単ですが、立体感に欠け履帯のたるみ等リアル感が表現しづらくなります。連結式履帯は、一コマずつ組んで行くので大変な労力を強いられますが、それに見合った立体感とリアル感を再現できます。

この履帯の塗装に関して、ベルト式履帯は塗装後に組み込むことが容易にできます。しかし連結式履帯は、一コマずつつなげ乾燥する前に車体に組み込んでいくため、組み込み後に塗装すると塗り残しが出てしまうのは致し方ない事です。

見えない所は塗らなくっても大丈夫、と言う方は全組みしてから塗装しましょう。しかし、連結式履帯も塗り残しが無いようにキレイに塗装したい方、比較的塗装を容易に行える方法があります。ロコ組やC組と言われるもので、今回はそれらを解説していきたいと思います。

今回積みプラの中にドラゴンの連結式履帯のキットが二つ(ドイツ軍・15cm自走重歩兵砲 グレリK型・38t対空戦車 後期型)あったので、それも二台共車体は同じでドイツの38t戦車の車体を流用したAFV車両です。これをそれぞれ、ロコ組とC組で製作して行きます。

連結式履帯の制作

最初は、一コマずつ一本のベルト状につなげていきます。今回は両目テープは使わず、一コマずつリモネンセメントを着けてからつなげて行きます。

履帯を並べたら真っ直ぐな物で、今回は割り箸で挟み真っ直ぐにしまし。その後30分以上経てば、自由に曲げる事ができます。リモネンセメントは乾燥が遅く、1時間経ってもまだ曲げることができます。

しかし乾燥しすぎると、履帯のコマ数が多く減らさなければならない時取れなくなってしまいます。まずは説明書の規定コマ数より減らしてつなげていくか、1時間以内には巻き付けましょう。

この後、ロコ組みとC組みで車体に巻きつけていきます。

ロコ組の方法

ロコ組みは画像の様に転輪と履帯を接着して、その部分だけ取り外しが出来る様にします。それで転輪裏や車体下部側面も塗装しやすくなります。

転輪基部やサスペンションは車体に接着し、転輪は車体には接着せずはめます。これでは簡単に外れてしまうので、マスキングテープで固定しましょう。連結式履帯を巻き付け、つなぎ目は接着し転輪も接着します。

C組の方法

C組みは、連結式履帯を一ヶ所だけ接着せずCの形に組み、履帯だけ取り外しができるようにします。この為、履帯だけになるので塗り残しなくきれいに塗装でします。

車体に転輪まで接着します。履帯を巻き付け、一ヶ所だけ接着しないで取り外しできるようにします。接着しない部分は、軌道輪の歯の部分が後で接着する時にズレが少なく良いと思います。

注意点

ロコ組やC組をする時は、車体のフェンダー部分は取り付けない方が履帯を巻き付けやすくなります。説明書どうりには行わず、完全に転輪・履帯等の足回りだけ組み立てましょう。

また組み立て後は、完全に乾燥するまでは待ちましょう。完全に乾燥していないうちに、無理な力をかけてしまうと曲がったまま硬化してしまったり、最悪外れたりしてしまいます。特にC組の時に起動輪の歯の部分が固くはまっていたり、履帯を外した時に扱いを注意しないと外れたり折れてしまいます。

まとめ

履帯まできれいに塗装する為の、ロコ組みとC組みを紹介しました。これで、連結式履帯の塗装に困らなく苦労しなくて済むと思います。この方法は私たち素人モデラーにはありがたいことで、考案したプロモデラーさんに敬意を評したいと思います。

今回は一気に二両分の連結式履帯を製作しました。ちょっとクラッと来ましたが、一両分二本で20分位かかりました。これで暫くは、連結式履帯のキットは製作しないでしょうね。

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